振寒

振寒とは現代的に考えると、振寒とは何なのか?

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振寒を含む条文古典に散見する振寒

宋版傷寒論60条

下之後 復發汗 必振寒脉微細 
所以然者 以内外倶虚故也

これを下して後、復た汗を発すれば必ず振寒し、脉は微細となる。
然る所以の者は内外倶に虚するを以っての故也。

金匱要略7-2条

問曰 病欬逆 脉之 何以知此爲肺癰 當有膿血 吐之則死 其脉何類
師曰 寸口脉微而數 微則爲風 數則爲熱 微則汗出 數則惡寒
風中於衞 呼氣不入 熱過於榮 吸而不出 風傷皮毛 熱傷血脉
風舍於肺 其人則欬 口乾喘滿 咽燥不渇 時唾濁沫 時時振寒 熱之所過 血爲之凝滯 畜結癰膿 吐如米粥 始萌可救 膿成則死

問うて曰く、欬逆を病む。これを脉して何を以って此が肺癰為るを知るか。當に膿血有るべし。これを吐けば則ち死す。其の脉は何に類するか。
師曰く、寸口の脉微にして數。微は則ち風と為す。數は則ち熱と為す。微なれば則ち汗出で、數なれば則ち惡寒す。
風が衞に中れば呼氣して入らず、熱が榮を過れば吸うて出でず、風は皮毛を傷り、熱は血脈を傷る。
風が肺に舍れば其の人則ち欬す。口乾き、喘滿す。咽燥くも渇せず、時に濁沫を唾し、時時振寒す。熱の過ぎる所、血これが為に凝滯す。畜結して癰膿となり、米粥の如きを吐く。始めに萌せるときは救う可し。膿成れば則ち死す。

金匱要略7-12条

欬而胸滿 振寒脉數 咽乾不渇 時出濁唾腥臭 久久吐膿如米粥者 爲肺癰 桔梗湯主之

欬して胸滿つ。振寒して脉數。咽乾くも渇せず、時に濁唾腥臭を出だす。久久にして米粥の如き膿を吐く者は肺癰と為す。桔梗湯これを主る。

桔梗湯方
亦治血痺
桔梗一兩 甘草二兩
右二味 以水三升 煮取一升 分温再服 則吐膿血也

金匱要略7-19条

外臺 桔梗白散 治欬而胸滿 振寒脉數 咽乾不渇 時出濁唾腥臭 久久吐膿如米粥者 爲肺癰

外臺の桔梗白散。欬して、胸滿、振寒して脉數、咽乾くも渇せず、時に濁唾、腥臭のものを出す。久久にして米粥の如き膿を吐くを治す。肺癰と為す。

桔梗白散方
桔梗 貝母各三分 巴豆一分 去皮 熬 研如脂 
右三味 爲散 強人飮服半錢匕 羸者減之 病在膈上者吐膿血 膈下者瀉出 若下多不止 飮冷水一杯則定

金匱要略15-12条

疸而渇者 其疸難治 
疸而不渇者 其疸可治 
發於陰部 其人必嘔 
陽部 其人振寒而發熱也

疸にして渇する者、其の疸治し難し。
疸にして渇せざる者、其の疸治す可し。
陰部に発するは其の人必ず嘔く。
陽部、其の人振寒して發熱する也。