胸脇とは現代的に考えると、胸脇とは何なのか?
???
???
胸脇を含む条文古典に散見する胸脇
- 宋版傷寒論3-13条
-
尺寸倶浮者太陽受病也 當一二日發 以其脉上連風府 故頭項痛 腰脊強
尺寸倶長者 陽明受病也 當二三日發 以其脉夾鼻絡於目 故身熱 目疼 鼻乾 不得臥
尺寸倶弦者 少陽受病也 當三四日發 以其脉循脇絡於耳 故胸脇痛而耳聾 此三經皆受病 未入於府者 可汗而已
尺寸倶沈細者 太陰受病也 當四五日發 以其脉布胃中絡於嗌 故腹滿而嗌乾
尺寸倶沈者 少陰受病也 當五六日發 以其脉貫腎絡於肺 繋舌本 故口燥舌乾而渇
尺寸倶微緩者 厥陰受病也 當六七日發 以其脉循陰器絡於肝 故煩滿而嚢縮 此三經皆受病 已入於府 可下而已???
- 宋版傷寒論96条
康治版傷寒論26条 -
傷寒五六日中風 往來寒熱 胸脇苦滿 嘿嘿不欲飮食 心煩喜嘔 或胸中煩而不嘔
或渇 或腹中痛 或脇下痞鞕 或心下悸 小便不利 或不渇 身有微熱 或欬者 小柴胡湯主之 方四十八傷寒、五六日。中風。往來寒熱し、胸脇苦滿す。嘿嘿として飮食を欲せず。心煩し喜ば嘔く。
或は胸中煩するも嘔かず、或は渇き、或は腹中痛み、或は脇下痞鞕し、或は心下悸して、小便利せず、或は渇かず、身に微熱有り、或は欬する者は小柴胡湯これを主る。(方四十八)小柴胡湯方
柴胡半斤 黄芩三兩 人參三兩 半夏半升 洗 甘草炙 生薑各三兩 切 大棗十二枚 擘
右七味 以水一斗二升 煮取六升 去滓 再煎取三升 温服一升 日三服
若胸中煩而不嘔者 去半夏人參 加栝樓實一枚
若渇 去半夏 加人參 合前成四兩半 栝樓根四兩
若腹中痛者 去黄芩 加芍藥三兩
若脇下痞鞕 去大棗 加牡蠣四兩
若心下悸 小便不利者 去黄芩 加茯苓四兩
若不渇 外有微熱者 去人參 加桂枝三兩 温覆微汗愈
若欬者 去人參大棗生薑 加五味子半升 乾薑二兩 - 宋版傷寒論104条
-
傷寒十三日不解
胸脇滿而嘔 日晡所發潮熱 已而微利 此本柴胡證 下之以不得利
今反利者 知醫以丸藥下之 此非其治也 潮熱者 實也 先宜服小柴胡湯以解外 後以柴胡加芒消湯主之 五十四傷寒、十三日不解せず。
胸脇滿ちて嘔き、日晡所潮熱を発す。已にして微しく利す。此れ本と柴胡證。これを下すも以って利を得ず。
今反って利する者は醫が丸藥を以ってこれを下せしを知る。此れ其の治に非ざる也。潮熱は實也。先ず宜しく小柴胡湯を服し以って外を解し、後に柴胡加芒消湯を以ってこれを主る。(五十四)柴胡加芒消湯方
柴胡二兩十六銖 黄芩一兩 人參一兩 甘草一兩 炙 生薑一兩 切 半夏二十銖 本云 五枚 洗 大棗四枚 擘 芒消二兩
右八味 以水四升 煮取二升 去滓 内芒消 更煮微沸 分温再服 不解更作 - 宋版傷寒論136条
-
傷寒十餘日 熱結在裏
復往來寒熱者 與大柴胡湯
但結胸無大熱者 此爲水結在胸脇也
但頭微汗出者 大陷胸湯主之 四 用前第二方傷寒、十餘日。熱結んで裏に在り。
復た往來寒熱する者は大柴胡湯を與う。
但だ結胸するのみにて大熱無き者は、此れ水が結んで在胸脇に有りと為す也。
但だ頭にのみ微かに汗の出る者は、大陷胸湯これを主る。(四 前の第二方を用いる)大柴胡湯方
柴胡半斤 枳實四枚 炙 生薑五兩 切 黄芩三兩 芍藥三兩 半夏半升 洗 大棗十二枚 擘
右七味 以水一斗二升 煮取六升 去滓再煎 温服一升 日三服 一方加大黄二兩 若不加 恐不名大柴胡湯 - 宋版傷寒論143条
-
婦人中風
發熱惡寒 經水適來
得之七八日 熱除而脉遲身涼 胸脇下滿 如結胸状
讝語者 此爲熱入血室也 當刺期門 隨其實而取之 九婦人中風。
發熱。惡寒。經水適ま來る。
これを得て七八日。熱除かれて脉遲。身涼ゆ。胸脇下滿ちて結胸の状の如し。
讝語する者、此れ熱血室に入ると為す也。當に期門を刺すべし。其の實に隨ってこれを取る。(九) - 宋版傷寒論147条
康治版傷寒論34条 -
傷寒五六日
已發汗而復下之 胸脇滿微結 小便不利 渇而不嘔 但頭汗出 往來寒熱 心煩者 此爲未解也 柴胡桂枝乾薑湯主之 方十三傷寒、五六日。
已に汗を発し、復たこれを下し、胸脇滿ちて微結す。小便利せず。渇して嘔せず。但だ頭汗出づ。往來寒熱し、心煩する者は此れ未だ解せずと為す也。柴胡桂枝乾薑湯これを主る。(方十三)柴胡桂枝乾薑湯方
柴胡半斤 桂枝三兩 去皮 乾薑二兩 栝樓根四兩 黄芩三兩 牡蠣二兩 熬 甘草二兩 炙
右七味 以水一斗二升 煮取六升 去滓 再煎取三升 温服一升 日三服 初服微煩 復服汗出便愈 - 宋版傷寒論229条
-
陽明病
發潮熱 大便溏 小便自可 胸脇滿不去者 與小柴胡湯 方十六陽明病。
潮熱を発し、大便は溏。小便は自ら可。胸脇滿去らざる者は小柴胡湯を與う。(方十六)小柴胡湯方
柴胡半斤 黄芩三兩 人參三兩 半夏半升 洗 甘草三兩 炙 生薑三兩 切 大棗十二枚 擘
右七味 以水一斗二升 煮取六升 去滓 再煎取三升 温服一升 日三服 - 宋版傷寒論339条
-
傷寒熱少微厥 指頭寒 嘿嘿不欲食 煩躁 數日小便利 色白者 此熱除也 欲得食 其病爲愈 若厥而嘔 胸脇煩滿者 其後必便血
傷寒。熱少なく微しく厥す。指頭寒え、嘿嘿として食を欲せず、煩躁數日。小便利し、色白き者は此れ熱除く也。食を得んと欲するは、其の病愈ゆと為す。若し厥して嘔し、胸脇煩滿する者、其の後必ず便血す。
- 金匱要略10-10条
-
腹中寒氣 雷鳴切痛
胸脇逆滿 嘔吐 附子粳米湯主之腹中に寒氣あり、雷のごとく鳴り切るがごとく痛む。
胸と脇に逆滿、嘔吐するものは附子粳米湯これを主る。附子粳米湯方
附子一枚 炮 半夏半升 甘草一兩 大棗十枚 粳米半升
右五味 以水八升 煮米熟湯 成 去滓 温服一升 日三服 - 金匱要略12-16条
-
心下有痰飮 胸脇支滿 目眩 苓桂朮甘湯主之
心下に痰飮有り。胸脇支え滿ち、目眩むものは苓桂朮甘湯これを主る。
苓桂朮甘湯方
茯苓四兩 桂枝 白朮各三兩 甘草二兩
右四味 以水六升 煮取三升 分温三服 小便則利 - 金匱要略14-21条
-
問曰 病者苦水 面目身體四肢皆腫 小便不利 脉之不言水 反言胸中痛 氣上衝咽 状如炙肉 當微欬喘 審如師言 其脉何類
師曰 寸口脉沈而緊 沈爲水 緊爲寒 沈緊相搏 結在關元 始時當微 年盛不覺 陽衰之後 榮衞相干 陽損陰盛 結寒微動 腎氣上衝 喉咽塞噎 脇下急痛
醫以爲留飮 而大下之 氣撃不去 其病不除 後重吐之 胃家虚煩 咽燥欲飮水 小便不利 水穀不化 面目手足浮腫 又與葶藶丸下水
當時如小差 食飮過度 腫復如前 胸脇苦痛 象若奔豚 其水揚溢 則浮欬喘逆 當先攻撃衝氣令止 乃治欬 欬止其喘自差 先治新病 病當在後問うて曰く、病者水に苦しむ。面目、身體、四肢皆腫る。小便利せず。これを脉して水を言わず。反って言う、胸中痛み、氣上って咽を衝き、状は炙肉の如し。當に微かに欬喘すべしと審するに師の言の如し。其の脉は何の類か。
師曰く、寸口の脉沈にして緊。沈は水と爲す。緊は寒と爲す。沈と緊相搏つ。結は關元に有り。始の時は當に微なるべし。年盛んのときは覺えず。陽衰えて後、榮衞相干し。陽損し陰盛ん。結寒微動し、腎氣上衝し、喉咽塞がり噎ぶ。脇の下急つれ痛む。
醫は以って留飮と為して大いに之を下す。氣撃去らず。其の病除かれず。後に重ねてこれを吐せば胃家虚煩す。咽燥き水を飲まんと欲す。小便利せず。水穀化せず。面目手足浮腫す。又葶藶丸を與えて水を下す。
時に當って小しく差ゆるも食飮度が過ぎれば腫れは復た前の如し。胸脇苦痛し。象は若奔豚の若し。其の水揚溢すれば則ち浮欬喘逆す。
當に先ず衝氣を攻撃して止ましむべし。乃ち欬を治す。欬止めば其の喘自ら差ゆ。先ず新病を治せ。病は當に後に在るべし。 - 金匱要略22-3条
-
婦人中風 發熱惡寒 經水適來 得七八日 熱除脉遲 身涼和 胸脇滿 如結胸状 讝語者 此爲熱入血室也 當刺期門 隨其實而取之
婦人の中風。發熱惡寒し、經水適ま來る。これを得ること七八日。熱除かれ脉遲。身涼和す。胸脇滿ちて結胸の状の如し。讝語する者は此れ熱、血室に入ると為す也。當に期門を刺す可し。其の實に随ってこれを取る。