傷寒論 辨太陽病脉證并治上第5-3条

原文

太陽病 或已發熱 或未發熱 必惡寒 體痛嘔逆 脉陰陽倶緊者 名爲傷寒

太陽病。あるいすでに發熱し、或は未だ發熱せず、必ず惡寒し、からだ痛み、嘔逆し、脉陰陽ともに緊なる者は名づけて傷寒と為す。

条文解説条文を細かく解釈してみよう

太陽病太陽病は髄膜炎症状である。

或已發熱 或未發熱すでに発熱がある場合も、まだ発熱がない場合もある。すでに発熱がある場合に続く悪寒は痙攣、まだ発熱がない場合に続く悪寒は発熱のための震えだろう。

必惡寒 體痛嘔逆 脉陰陽倶緊者 名爲傷寒必ず悪寒、身体痛、嘔吐、強い交感神経興奮があるものは真菌による髄膜炎(傷寒)と思われる。

考察この条文はどのような症状を指しているのだろうか?

傷寒の定義

  • 本条は真菌による髄膜炎である。
  • 「傷寒」は、真菌による髄膜炎に限らず、真菌による中枢神経異常全般を指す。
  • 現代では感染性髄膜炎の80%がクリプトコッカスによる髄膜炎である。クリプトコッカスによる髄膜炎では項部硬直はあまり顕著でない可能性がある。