傷寒論 辨太陽病脉證并治中第6-97条

原文

血弱氣盡 腠理開 
邪氣因入 與正氣相搏 結於脇下 
正邪分爭 往來寒熱 休作有時 
嘿嘿不欲飮食 藏府相連 其痛必下 邪高痛下 故使嘔也 小柴胡湯主之 
服柴胡湯已 渇者屬陽明 以法治之 四十九 用前方

血弱り、氣盡き、腠理開く。
邪氣因って入り、正氣相い搏ち、脇下に結ぶ。
正邪分れ爭い、往來寒熱し、休作時有り。
嘿嘿として飮食を欲せず。藏府は相い連なり、其の痛み必ず下る。邪は高く痛みは下し。故に嘔せしむ也。
小柴胡湯これを主る。柴胡湯を服し已って渇する者は陽明に属す。法を以ってこれを治せ。(四十九 前の方を用う)

小柴胡湯方

エキス剤有

小柴胡湯

  • 小柴胡湯掲載条文傷寒論37条96条97条98条99条100条101条103条104条144条(金匱要略22-1条条と同文)・148条149条229条230条231条266条379条394条、金匱要略15-21条17-15条(傷寒論379条と同文)・21-2条21-12条22-1条(傷寒論144条と同文)
  • 傷寒論96条・97条・99条・100条・229条・230条・231条・266条・379条:黄芩3両、人参3両、甘草3両(炙る)、生姜3両(切る)、大棗12枚(割く)、半夏半升(洗う)
  • 傷寒論144条・148条:黄芩3両、人参3両、甘草3両、生姜3両、大棗12枚(割く)、半夏半升(洗う)
  • 傷寒論394条:黄芩2両、人参2両、甘草2両(炙る)、生姜2両、大棗10枚(割く)、半夏半升(洗う)
  • 金匱要略:黄芩3両、人参3両、甘草3両、生姜3両、大棗12枚、半夏半升

条文解説条文を細かく解釈してみよう

血弱氣盡 腠理開 邪氣因入 與正氣相搏肝機能障害となった理由をこのように解釈している。

結於脇下脇下はリンパ節炎なのか、副腎なのか。

正邪分爭 往來寒熱 休作有時 嘿嘿不欲飮食往来寒熱に休作時あり。スピロヘーター、ボレリア感染、回帰熱などが考えられる。

藏府相連各臓器は連絡し、関連しあっている。

其痛必下 邪高痛下 故使嘔也 小柴胡湯主之

服柴胡湯已 渇者屬陽明 以法治之「屬陽明」とは電解質異常が起こること。電解質異常(高Na、低K、高Ca)が起こって、口渇が出た。

考察この条文はどのような症状を指しているのだろうか?

副腎機能不全

中国伝統医学ではこう考えた
日本漢方ではこう考えた