中熱

中熱とは現代的に考えると、中熱とは何なのか?

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中熱を含む条文古典に散見する中熱

傷寒論3-24条

凡得時氣病 至五六日 而渇欲飮水 飮不能多 不當與也 何者 以腹中熱尚少 不能消之 便更與人作病也
至七八日 大渇欲飮水者 猶當依證而與之 與之常令不足 勿極意也 言能飮一斗 與五升
若飮而腹滿 小便不利 若喘若噦 不可與之也 忽然大汗出 是爲自愈也

凡そ時氣の病を得て五六日に至って渇して水を飮まんと欲するも飮むこと多きこと能わざれば當に與うべからず。何となれば腹中熱が尚少きを以て之を消すこと能わず。便ち更に人に與えれば病を作すなり。
七八日に至って大いに渇し水を飮まんと欲する者は猶當に證に依って之を與うべし。之を與えるも常に不足ならしめ意を極めしむること勿れ。能く一斗を飮まんと言うときは五升を與う。
若し飮んで腹滿し小便せず、若しくは喘し、若しくは噦するときは之を與う可からず。忽然として大いに汗出づるは是れ自ら愈ゆると爲す。

傷寒論4-14条

太陽中熱者 暍是也 其人汗出惡寒 身熱而渇也

太陽の中熱は暍是なり。其の人は汗出でて惡寒し、身が熱して渇するなり。

金匱要略2-27条

太陽中熱者 暍是也 汗出惡寒 身熱而渇 白虎加人參湯主之

太陽の中熱は暍是れ也。汗出でて惡寒し、身熱して渇す。白虎加人參湯これを主る。

白虎加人參湯方
知母六兩 石膏一斤 碎 甘草二兩 粳米六合 人參三兩
右五味 以水一斗 煮米熟 湯成去滓 温服一升 日三服

金匱要略15-2条

趺陽脉緊而數 數則爲熱 熱則消穀 緊則爲寒 食即爲滿
尺脉浮爲傷腎 趺陽脉緊爲傷脾 風寒相搏 食穀即眩 穀氣不消 胃中苦濁 濁氣下流 小便不通 陰被其寒 熱流膀胱 身體盡黄 名曰穀疸
額上黒 微汗出 手足中熱 薄暮即發 膀胱急 小便自利 名曰女勞疸 腹如水状不治
心中懊憹而熱 不能食 時欲吐 名曰酒疸

趺陽脉、緊にして數。數は則ち熱と為し、熱すれば則ち消穀す。緊は則ち寒と為し、食すれば即ち滿と為る。尺脉浮は腎を傷ると為す。趺陽脉緊は脾を傷ると為す。風寒相搏ち、穀を食すれば即ち眩む。穀氣消せず。胃中苦濁す。濁氣下流し、小便通ぜず。陰、其の寒を被り、熱は膀胱に流れる。身體盡く黄ばむ。名づけて穀疸という。額の上黒く、微かに汗出で、手足の中熱し、薄暮に即ち發す。膀胱急にして小便自利す。名づけて女勞疸と日う。腹は如水の状の如きは治せず。心中懊憹して熱し、食する能わず。時に吐かんと欲す。名づけて酒疸と日う。

金匱要略15-4条

夫病酒黄疸 必小便不利 其候心中熱 足下熱 是其證也

夫れ酒黄疸を病む時は必ず小便不利。其の候、心中熱し、足下熱す。是れ其の證也。

金匱要略15-6条

酒疸心中熱 欲嘔者 吐之愈

酒疸。心中熱し、嘔かんと欲する者、これを吐かせれば愈ゆ。