傷寒論 辨太陽病脉證并治中第6-51条

原文

脉浮者 病在表 可發汗 宜麻黄湯 十七 用前第五方 法用桂枝湯

脉が浮の者、病は表に在り、汗を發す可し。麻黄湯に宜し。(十七 前の第五方を用う 法は桂枝湯を用う)

麻黄湯方

エキス剤有

麻黄湯

条文解説条文を細かく解釈してみよう

脉浮者 病在表皮膚血管が収縮し(浮)、表証がある(傷寒論37条は「外已解也」)。

可發汗 宜麻黄湯循環血液量が戻れば回復する。麻黄湯を試してみる(宜)。

考察この条文はどのような症状を指しているのだろうか?

???

  • 循環血液量回復のために桂枝湯が処方される場合もある。心臓に問題がないと考えている場合は麻黄湯、心臓の問題を疑っている(可能性を捨てきれない)場合は桂枝湯なのだろうか。
  • 脈緊(交感神経の強い興奮)であれば、麻黄(エフェドリン)でこれ以上交感神経を興奮させることはできないだろうが、脈浮(皮膚血管収縮)であれば、更に交感神経を興奮させる余地があるのだろう。
  • 現代でも総合感冒薬にはエフェドリンがしばしば配合される。

中国伝統医学ではこう考えた
日本漢方ではこう考えた