傷寒論 辨陽明病脉證并治第8-235条

原文

陽明病 
脉浮 無汗而喘者 發汗則愈 宜麻黄湯 二十二 用前第十九方

陽明病。
脉浮。汗無くして喘する者は、汗を発すれば則ち愈ゆ。麻黄湯に宜し。(二十二 前の第十九の方を用う)

麻黄湯方

エキス剤有

麻黄湯

条文解説条文を細かく解釈してみよう

陽明病陽明病(陽明病の原因はわからない)。

脉浮 無汗皮膚血管が収縮し(浮)、発汗はない。

喘者ハアハアと短い息遣いをしている(喘)。

發汗則愈 宜麻黄湯発汗があれば回復する。麻黄湯で予防する(宜)。

考察この条文はどのような症状を指しているのだろうか?

陽明病について
陽明病は消化管機能低下、胃炎(胃家実)、胃腸炎、脱水(少陽の陽明)、電解質異常、酸塩基平衡異常を指す。本条の陽明病は電解質異常だろう。
発汗すれば癒える
発汗する=循環血液量が十分になるということ。この陽明病は脱水か。脱水からの脳症によるか。
「高カリウム血症による代謝性アシドーシスの喘」では、「発汗したら癒える」とは考えにくい。