- 耐糖能障害、高インスリン血症、インスリン抵抗性、高グルカゴン血症がしばしば見られる。
- インスリン値の上昇は分泌量の増加よりも肝臓での分解量の減少を反映したものである。高グルカゴン血症はその逆。
- 甲状腺機能検査での異常は、甲状腺の異常というより、むしろ肝臓での甲状腺ホルモンの処理の変化と血漿中の結合蛋白質の変化によるものと考えられる。
- 貧血は肝疾患患者でよくみられる。明確な寄与因子としては、失血、葉酸の欠乏、溶血、アルコールによる骨髄抑制、慢性肝疾患の直接的影響などがある。
- 白血球減少と血小板減少は、進行した門脈圧亢進症において脾腫に伴ってしばしばみられる。
- 凝固異常もよくみられ、複雑。肝細胞機能障害やビタミンK の吸収が不十分な場合、肝臓における凝固因子の合成が障害される。DIC、血小板減少、フィブリノー減の異常も多くの患者で凝固障害に寄与する。
- 肝臓に鉄が蓄積→エリスロポエチン産生低下→貧血となるため、腎機能障害では鉄を吸収させたくない。
肝機能障害
