傷寒。脉浮緩。身疼かず、但だ重し。乍ち輕き時有り。
少陰の證無き者、大青龍湯にてこれを發す。(九 前の第八の方を用う)
大青竜湯方
条文解説条文を細かく解釈してみよう
傷寒真菌感染による中枢神経異常か。
傷寒論38条は「太陽中風」であったが、本条では「傷寒」である。太陽病でも中風でも傷寒でも大青龍湯は使用する。
脉浮緩傷寒の脈は陰陽共に緊とされているが(→傷寒論3条)、浮緩だという。皮膚血管が収縮している(脈浮)にも関わらず、血流はゆっくりである、もしくは締め方がキツくないということである(脈緩)。発汗後の脈だろうか。
身不疼身体痛はない。
但重倦怠感、あるいは浮腫か。
乍有輕時急に症状が軽くなる場合もある。腎の働きだろうか。
無少陰證者 大青龍湯發之少陰の証がない場合は大青竜湯でこれを発する。「主」「宜」「與」ではなく、珍しい表現である。汗を発する、ということだろうか。真菌を排出する、ということだろうか。