傷寒論 辨太陽病脉證并治下第7-169条

原文

傷寒無大熱 口燥渇 心煩 背微惡寒者 白虎加人參湯主之 三十一 用前方

傷寒にて大熱無し。口燥いて渇し、心煩す。背微惡寒する者は白虎加人參湯これを主る。(三十一 前方を用いる)

白虎加人参湯

エキス剤有

白虎加人参湯

  • 白虎加人参湯掲載条文傷寒論26条168条169条170条222条、金匱要略2-27条13-12条
  • 傷寒論26条:石膏(砕いて綿に包む)、甘草(炙る)、人参3両
  • 傷寒論168条・169条・170条:石膏(砕く)、甘草(炙る)、人参2両
  • 傷寒論222条:石膏(砕く)、甘草(炙る)、人参3両
  • 金匱要略:石膏(砕く)、甘草、人参3両

条文解説条文を細かく解釈してみよう

傷寒無大熱真菌感染。大熱はない。

口燥渇熱を持って渇いている。「燥」の場合は炎症があると考えられる。咽喉、あるいは胃腸に炎症があるのか(胃腸炎)。 →口乾燥  168条では「舌上乾燥」とある。こちらは高Caによる渇きであろう。 →高カルシウム血症
貧血によるもの、チアミン欠乏からの神経異常による唾液分泌低下によるものとも考えられる。 →チアミン(ビタミンB1)欠乏

心煩感染症によるものか(感染性心内膜炎など)、電解質異常によるものか、チアミン欠乏のための心機能障害か、副腎機能障害によるものか。

背微惡寒者肝疾患による痙攣、あるいは高Ca血症の脱水による痙攣、または神経障害。 →背悪寒・背寒冷

考察この条文はどのような症状を指しているのだろうか?

高カルシウム血症

  • 真菌感染により、チアミンが不足している。アスペルギルスだろうか。
  • カルシウム吸収阻害に石膏だけではなく、人参も配合されている。