掲載条文
- 宋版傷寒論82条
康治版傷寒論25条 -
太陽病 發汗 汗出不解 其人仍發熱 心下悸 頭眩 身瞤動 振振欲擗地者 眞武湯主之 方四十三
太陽病。汗を発す。汗出て解せず、其の人仍発熱す。心下悸し、頭眩し、身瞤動し、振振として地を擗たんと欲する者は真武湯がこれを主る。(方四十三)
眞武湯方
茯苓 芍藥 生薑各三兩 切 白朮二兩 附子一枚 炮 去皮 破八片
右五味 以水八升 煮取三升 去滓 温服七合 日三服 - 宋版傷寒論316条
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少陰病 二三日不已 至四五日 腹痛 小便不利 四肢沈重疼痛 自下利者 此爲有水氣 其人或欬 或小便利 或下利 或嘔者 眞武湯主之 方十五
少陰病 2、3日已まず、4、5日に至り腹痛み、小便利せず、四肢が沈重で疼痛す。自ら下痢する者は此れ水気有りと為す。其の人、或は欬し、或は小便利し、或は下痢し、或は嘔するときは真武湯これを主る。(方十五)
眞武湯方
茯苓三兩 芍藥三兩 白朮二兩 生薑三兩 切 附子一枚 炮 去皮 破八片
右五味 以水八升 煮取三升 去滓 温服七合 日三服
若欬者 加五味子半升 細辛一兩 乾薑一兩
若小便利者 去茯苓
若下利者 去芍藥 加乾薑二兩
若嘔者 去附子 加生薑 足前爲半斤
生薬解説各生薬は何をしているのか
茯苓【上品】抗菌、トレハロース、タンニン分解、消化管保護、βグルカン、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン(プロビタミンD2)この生薬配合では脂溶性ビタミンは抽出されにくい
朮【上品】白朮:抗菌 蒼朮:胃酸分泌抑制(制吐・鉄吸収低下)、抗菌
生姜胃酸分泌促進、胃蠕動促進作用、TRPA1作用、タンニン酸の分解 →生姜
芍薬【中品】ガロタンニン作用、L型Caチャネル拮抗作用、抗血栓作用(血栓を警戒)、抗菌 →芍薬
附子【下品】Naチャネルオープナー作用。 →附子
用途真武湯はどのような時に使用されるのか?
日本漢方では今日では、古典に従いめまい、めまい感、また康治本の「脈沈」から低血圧の人によく使われています(日本では康治傷寒論が一般的でした)。
???
漢方エキス剤複数社から販売されている場合は、使い分けることが可能です
ツムラ
TJ-30(顆粒)
コタロー
N30(細粒)
サンワ
EK-30(細粒)
具体的な使い分け方については別頁で解説します。