原文
婦人懷娠六七月 脉弦發熱 其胎愈脹 腹痛惡寒者 少腹如扇 所以然者 子藏開故也 當以附子湯温其藏(方未見)
婦人、懷娠して六七月。脉弦。發熱し、其の胎愈脹。腹痛惡寒者、少腹扇の如し。然る所以の者、子藏が開くが故也。當に附子湯を以って其の藏を温むべし。(方は未だ見ず)
- (方未見)とあり、附子湯の内容が記載されていません。「附子湯」という方剤名から附子は必ず含まれているでしょうが、生薬の量、生薬の追加・加減があるかもしれません。ここでは傷寒論の附子湯と同じと考えて解説します。
- 参考:傷寒論304条、305条(304条と305条は一緒に考える)
条文解説条文を細かく解釈してみよう
婦人懷娠六七月 脉弦妊娠中期。早産・妊娠糖尿病・胎児発育不全・妊娠高血圧症候群などの周産期トラブルが生じる。交感神経緊張。
發熱発熱しています。細菌感染でしょうか。感染症なら、切迫流産、早産を引き起こす(後述)原因として一番多いのは、現代ではB群レンサ球菌。古代ではレプトスピラ症なども原因でしょう。
其胎愈脹 腹痛 惡寒者腹が張り、腹痛があり、核心温低下、もしくはさらなる発熱のための悪寒がある。
少腹如扇 子藏開子宮の収縮によって腹が扇のようになる(絵を描く 扇とうちわの形に注意)。子宮口が開大、開口から切迫流産(早産)になりかけています。
温其藏とかく附子を使うと「温」という表現をする。
考察この条文はどのような症状を指しているのだろうか?
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